■ 抄録・要旨
| 本研究では人間活動に伴う地下温度環境の変化を詳細に把握することを目的として、埼玉県内に分布する地盤沈下・地下水位観測井に高分解能の自記温度計を設置し、地下温度の変化をモニタリングした。また、2000年から複数回実施した地下温度プロファイルの測定結果を基に、地下温度の変動を報告した。その結果、2000年と2009年の地下温度プロファイルの比較および、2007年〜2009年の地下温度モニタリングのデータにおいて地下温度の上昇を確認することができた。さらに、地下温度の上昇は広く認められ、上昇部の到達深度ならびに上昇量には地域性が認められた。これらの地域性は、地域による地表面温度の上昇量の違いや、地下水流動の違いによるものと考えられた。
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